Sony α7シリーズの 電源対策

DCカプラー内部

Sony α7シリーズのカメラを使うようになってから、その電源バッテリーが通常使用で全くもたない。最初に手に入れたα7ⅡはNP-FW50リチュームバッテリーで、これは以前からSonyにあるAPS-CフォーマットのNEXシリーズ、その後のαシリーズなどに使われていたバッテリーで35mmフルサイズのミラーレス一眼となったα7シリーズの電力消費量に対しては適切な選択ではなかったようだ。
ミラーレス一眼はそれまでのデジタル一眼レフと違い、主要機能は全て電力を必要としている。さらに手ブレ補正、高速連写、AFの駆動や制御、HDや4Kのムービー撮影機能など、それらを一度機に使うわけではないが、7.2V 1020mAhのFW50では仕事で使えるレベルではない。その後α7RⅢなどが発売となった時期にNP-FZ100 7.2V 2280mAhリチュームバッテリーとなり電力の持ちはかなり改善されたが、それでも仕事で長時間にわたっての使用には心許ない状態だ。
FW50とFZ100は7.2Vの電圧は同一だが、サイズが全く違うので互換性はなくFW50を使うカメラには対応できないのも残念としか言いようがない。バッテリーを複数個用意して取り替えれば良いと思うが、その間電源が落ちることになることや、純正バッテリーはかなり高価であること、NPA-MQZ1Kと言うマルチバッテリーアダプターキットもあるがこれもまたかなりの高価(4本のNP-FZ100を積んでいてかなり大きい)・・・

外部電源3タイプ
用意した外部電源3タイプ

そんな訳で内蔵バッテリーに頼らない外部電源供給の用意が必要となる。外部電源は現在手元に3種類あり、最初はα7Ⅱ用にSony AC-PW20 AC100vを手に入れた。これはDC7.6V 2.0A出力のスイッチングACアダプターとFW-50対応のDCカプラーがセットになったものでスタジオなどAC100Vのある環境で使用する。電源部とDCカプラーはDCジャックコネクターで切り離せるように改造してある。(電源コードも含め上の写真左側)その後CASE RELAY FW50対応DCカプラー付きを入手。これはAC100Vのない野外などでモバイルバッテリーを繋ぎ長時間のカメラ使用を可能にするものでムービー撮影には必需品。CASE RELAYは本体にリチュームバッテリーを内蔵していてモバイルバッテリー交換時も電力供給が途切れることがないとしているが、この内蔵バッテリーが劣化してくると不具合が出る事があるので要注意。(上の写真右側の上)比較的最近になってAC-FZ100パワーバンクusbケーブル+NP-FZ100をAmazonから約3,900円で入手した。その第一の目的はα7RⅢの長時間使用、これはAC100vのusb電源アダプターがセットになっていてそれを使わない時はモバイルバッテリーのusbから電力供給できる仕組みになっている。(上の写真右側の下と下の写真)usbの電圧は5V程度なので7〜8ボルトに上げる回路が途中に入っている構造。ただし昇圧するためモバイルバッテリーの容量は2000mAh以上ないと不安定になる可能性あり。それはどう言う事かと言うとモバイルバッテリーのusb出力電圧は基本5vだが電流が低いことがあり、2アンペア以上の電流を必要とするようだ。同梱の説明書には推奨の対応モバイルバッテリーがいくつか紹介されていた。

NP-FZ100 DCカプラー
AC-FZ100パワーバンクusbケーブル+NP-FZ100

下の写真は電圧変換パーツのアップショットでUSB入力は5ボルトで2~4アンペア、DC出力は7.6~8.8ボルトになっている。最低でも2アンペア出力のモバイルバッテリーが必要。

3種のDCカプラー
3種のDCカプラー同一ジャックに統一

上の写真はカメラのバッテリー室に差し込むDCカプラー3種類で左からSony製FW50タイプ、中央はCASE RELAY FW50対応DCカプラー、右がAC-FZ100パワーバンク付属のFZ100対応DCカプラー、Sony製のみケーブルを途中切断して標準DCジャックコネクター(内径2.1mm 外径5.5mm センターピン+)を繋ぎ、全て同一規格にして電源供給の汎用性を確保した。(SonyだけでなくCanonやNikonもバッテリー電圧(電源電圧)はDC7〜7.5Vで電流も1.5〜2Aくらいでほぼ同じ)これでSony AC-PW20をα7RⅢでも使用可能となる。

DCカプラー内部
DCカプラー内部、内蔵チップの違い

カメラのリチュームバッテリー接続端子をよく見ると3〜4ピンあるが電力供給だけであれば2ピンでOKのはず。残量表示などデータを送るためのピンが追加されている。上のDCカプラー内部写真を参照。ソニー純正とそうでないものはチップ構造が違い、カメラ側に送るデータにも違いが出る。AC-PW20を使用時ソニー純正のDCカプラー装着ではカメラ起動時の最初から電池残量表示は表示されない。同様にCASE RELAY FW50対応DCカプラーではカメラ起動時に電池残量表示は52%と表示され、その後表示は消えカメラは継続して使える状態になる。そのように純正品でない中華製などのDCカプラーやリチューム互換バッテリーはチップ構造が違うので、たとえ電力容量がキッチリあったとしてもカメラの電池残量表示はあまり当てにしない方が良いと思う。

Sony α9 α7RⅢ α7ⅢなどNP-FZ100バッテリーを使うカメラで外部電源を検討しているのであればAC-FZ100パワーバンクusbケーブル+NP-FZ100を使うのがコストパフォーマンスは高いと思う。使い始めて3〜4年経つが不具合など無く耐久性も問題出ていない。

最近のSONY a7機種の多くはUSB-Cなどで直接外部電源(モバイルバッテリーを含む)から電力供給を行いながら撮影を続行する事が可能になっているので、このような外部電源機器も使い方によっては必要ないかも知れない。

3件のコメント

  1. はじめまして。

    a7ⅢにVマウントバッテリーでの電源供給を考えており、信頼性の高いカプラーを探している中でこのブログに辿り着きました。

    Vマウントバッテリー、Vマウントバッテリープレート、カプラーと電源周辺機器には気をつけないとカメラにダメージを与えてしまうのではと、かなり神経質になっています。
    バッテリーとプレートは何点か信頼できそうなものが見つかりました(ロアジャパン、カムベイトあたり)最後にカプラーです。USA Amazonではindipro toolのカプラーが良さそうですが・・その後ご紹介いただいたカプラーで問題など発生していないでしょうか?

    1. RYUSIMS 様
      当ブログご覧いただき有難うございます。
      Vマウントバッテリーに関しては詳しくありませんが、カメラがa7Ⅲと言う事はDCカプラーはFZ100タイプという事になります。
      ブログ記事中で紹介している「AC-FZ100パワーバンクusbケーブル+NP-FZ100」に付属のFZ100タイプのカプラーは単体使用でも問題なく動作しています。
      付属のACアダプター、Sony AC-PW20 AC100v、ANKERPowerCore20100などを使い運用しています。購入後しばらくたちますが、トラブルは今のところありません。

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